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24 November

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01 April

四月一日

○アハハ、ウソの日である。ウソの日だからといって、ウソを吐くわけではないぞ。しかし、ウソにまつわる話をしようではないか。
○私事。次回公演「怪問畸答―何ンデモ無ヒ―」は、白鷹秀麿(演、渡辺ヒロユキ)のもとに姫草ユリ子(演、本間広子)が自殺したという手紙が届くところから始まる。手紙の送り主はこの物語の主人公、臼杵利平(演、栁沼佑樹)だ。臼杵はユリ子について多くを語る。ユリ子との出会いから、他愛もない日常、そして自殺に至るまでの道筋を、実に丹念に語るのだ。彼は彼自身を偽ることなく、澄み切った心情を吐露するのだ。ウン、これは本当だぞ。
○彼はある意味で確かな真実を語る。しかし、私はこの芝居にウソを混ぜ込ませた。演劇の虚構性という問題ではないぞ。もっと単純でもっと意地悪なウソを、観に来てくれるあなたのために吐いたのだ。この芝居を、あなたがもっと楽しめるように。アハアハ。
○イヤ、ウソを吐いたと言って、全てを放り投げる訳では無いぞ。これから本番までの間、数回に渡って、そのウソが一体ナンであるかをあなたが解き明かすには十分な鍵をお伝えしていこうと思うのだ。モチロン、それらを読まなくてもさしたる問題は無い。あくまでオマケな存在だ。是非楽しんでもらいたい。
○ウソと何度も繰り返しているが、ある一点について疑うことなく信じてよい。
〝臼杵は「姫草ユリ子の自殺」について語る。″
この事実を私は覆すことも、裏切ることもしない。これは紛れもない事実だ。
○サア、次の投稿は近いうちに来る。その日付も重要な鍵のひとつだ。では、また次回。サヨナラ。
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12 March

三月十二日

○ついに私事。の第八回公演の情報が公開された。名は“劇団私事。第八回虚実一身の地獄公演「怪問畸答―何ンデモ無ヒ―」”という。なんともモノモノしい表題だ。これは小説家、夢野久作による短編小説集『少女地獄』から「何んでも無い」を原作として用いている。夢野久作は日本探偵小説における三大奇書『ドクラ・マグラ』で有名なアノ人だ。希代の怪奇作家である。
○いくつかの事情により、いつもの公演より非常に早い情報公開になる。本番まで4ヶ月以上もあるが、早くて不都合はないだろう。お陰さまで前回は満席御礼だったので、今回は全4回公演だ。平日もある。ぜひ、今からでもスケジュールに組み込んでほしい。
○本公演に向けて、この日記でもいくつかのより楽しむための記事を掲載しようかと考えている。公演のみを楽しみにしている人は特別読む必要はないが、ぜひそちらも楽しみにしてほしい。私はこの公演が私事。の最高の公演になることを確信している。ステキに愉快な公演だ。

それでは、私事。の第八回公演、幕開けである。
12 February

二月十二日

○今日は祝日明けで仕事も忙しく、私事。の活動日でもあったので、脚本は休んでブログを書いて寝るぞ。決してここの存在を忘れているわけではないアピールにもなる。月一更新が続いているが、決して月刊ではない。あくまで、たまたまだ。
○私事。第八回公演に向けて徐々に動き始めているが、公演は夏ごろを予定している。情報公開はまだ先だが、そう遠くない日であることは間違いない。今はその準備段階だ。今日は公演タイトルからチラシデザインに及ぶ全体の方向性について話し合った。
○公演のタイトルはどのようにして決まるのか。私は他の脚本家、ないしは団体がこれに対してどうしているのかに興味がある。では、私の場合はどうか。

※私事。の過去作品情報を見ながら読むとより楽しめる。
(http://gekidanwatakushigoto.web.fc2.com/kako.html)

①既成脚本のタイトル:第一回がそうだが、これについて語ることはない。
②モチーフの都合で決まる:第三回「御伽草紙」、第六回「最後の審判」がそうだ。第三回は太宰治「お伽草紙」のパロディ作品だ。第六回は話の根底にある詰め将棋作品「最後の審判」を底から掘り起こさなければならなかった。
③モチーフにあやかる:①と似ているが違う。第二回「則天八転」がこれにあたる。話の筋や主人公の妄想に夏目漱石の「こゝろ」を使用した作品だったので、夏目漱石の晩年の思想である「則天去私」にあやかって考えた造語だ。
④過去作に関連付ける:第五回「五徳喚者」がそうだ。これは第二回の主人公、花山の系譜の物語だ。(そのためチラシデザインも似せている。)言葉の意味については触れないが、前作に乗っ取って四字熟語で考案された。実は私は別のタイトルをつけていたが、それは制作からボツをもらっている。そういう意味で稀少なタイトルだ。
⑤脚本の内容・雰囲気を表す:第四回「サイレンを踏み鳴らす」のことだ。甲子園のサイレンを鳴らしたくて書いたもので、要所要所で使った。脚本を書き上げてから決めたタイトルだが「踏む」という言葉を使ったので、円陣を組んで足を踏み出すタイミングでサイレンを鳴らす演出を取り入れた。逆輸入だな。第七回「ハナシの種」もこれに入るのかもしれないが、あれは短編集なのでまた別の問題を抱えている。
⑥タイトル先行:タイトルに着想を得てから内容を考える。王道的パターンなのだろうが、私はこれが苦手だ。実際、私のストックの中にタイトルが確定している作品がある。私はこのタイトルが気に入っているので実現することを願っているが、表題に見合う内容を思い付いていない。
○次回タイトルはどれに当てはまるだろうか。私は④に近い⑤だと認識しているが、前作があるわけではないことは明言できる。とにかく、きっとそのうちくるであろう情報公開の日をお楽しみに。