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24 November

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14 October

十月十三日

○これは私事。の架空の新人である、ヒロくんを紹介するものである。決してみなが知っているヒロくんではないことを忘れてはならない。
○彼は愚直である。稽古の度に必死に悩み、課題を見つけ、挑戦し、修正する。まさにトライ&エラー、PCDAを体現するかのような人だ。そんな事業を円滑に進めるための手法のような人、ヒロくんは実在しない。実際は稽古外で悩み、演技中はわりとなにも考えていない。ノリで動く。
○稽古の帰りに彼の車に乗せてもらい、家まで送ってもらった。最近back numberがよくかかっている。今の若者はback numberを聞くらしい。私は流行りに疎い。……と、そのような話をしたいのではない。私は彼に何故私事。に入ったのかを聞いた。彼は笑いながら「これでも一年間くらい吟味したんですよ」と答える。いやに、慎重だ。何をそんなに吟味することがあるのだ。「劇団のHPとかブログとか見て、雰囲気とか代表の人の文章とか面白かったので」と言われても、彼の所属するフットサルチームで彼が書いているブログの記事のタイトルの方が面白いと私は思う。「水をください 〜A Glass of Water〜」と「四六時中君に夢中そんな夢の途中」はなかなかの傑作である。
○そんな話をしながら、私の家に着いた。しかし、彼はおもむろに「僕はちゃんとやれていますか?」と聞いてきた。なるほど、「人を笑わせたい」と意気込んできた彼も、初舞台を一ヶ月前にして不安になるのは当然だ。しかし、なかなか難しい質問だ。私たちはそのまま車内で話し続ける。私は彼に思っていることを素直に伝える。彼は愚直である。私の言葉に真剣に耳を傾け、必死に飲み込もうとする。私はいろいろな話をした。それを彼がどのように受け取ったかは分からない。残り一ヶ月、楽しみは尽きない。
○私はプレッシャーをかけるのが大好きである。これを彼が読んで、さらにプレッシャーがかかるだろうが、私は面白がっている。私は意地悪だ。
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26 June

六月二十五日

   えんとつ王が終わってはや1ヶ月が過ぎたが、あまりに演劇的活動をしていなかったので特に書きたいこともなかった。まあ、その間に前に入団した新大生がモデルへと転身して退団したり、私事。にフットサラーの新劇団員が加入したり、私が職場の草野球チームに加入して紅白戦で9年ぶりの投手をして全身を痛めたりしていたが、それもこれも過ぎ去ったとこなので今は特に語ることもない。
   今日は私事。ではない用事で万市へ。先日、劇団のTwitterで呟かれてたが、舞台屋織田組さんの音響をすることになった。織田組さんとは第一回の演劇祭(当時は私はまだ新大劇研だった!)で知り合い、その次の冬の『クリスマス・キャロル』で音響として参加してからの付き合いなのでかれこれ4年近くになる。私事。よりも長いぞ。
   というわけで今日は久しぶりの織田組参加なわけだが、織田組女子たちとの絡みをみて、「すぎちゃん、なんか大人になったね」と言われた。出会った頃は学生だし、今日まで転職も2回しているので、大人にもなるだろうが、その感想は喜んでいいものか。
   脚本を受け取り、現在の音響の入るポイントの指示を受け一読する。演出と相性がいいのか定かではないが、「多分こんな感じにしたいんだろう」というイメージが流れ込む。いくつか確認したが、どうやら間違いではないらしい。幸先は良し。
   稽古後、万市前でMJCのハナノさんに会い、電車まで時間があるということなので晩飯へ。共に参加したえんとつ王のこととかこの先の互いの劇団の予定について話す。その後、バスに乗り帰路へ。有明線がよいのだが先に西小針線が来たので、歩けばよいと乗車する。寝過ごしそうになりながらも無事降り、自宅まで歩く。この度に反省するのだが、西小針線での最寄りのバス停で降りてから自宅まで歩くと必ず自宅前を有明線が通過する。もう数分ほど待てば歩かず済んだのにと後悔しながら23時すぎに帰宅。おやすみ。
25 May

五月二十三日

   今日はえんとつ王であった。私事。の出番はBブロックてあったため、朝の立ち上がりが遅い。あまりにも暇だったので買い物に行き昼の算段をする。ちょうど給料も入ったし、本番日なのでたまには奮発しようといつものやつらに加えて豚肉とみずなとかにかまを買う。豚肉は焼きそばに、みずなとかにかまはサラダに。肉のある焼きそばなんてなんと豪華なことか。そして、家で生野菜を食えることがどれほど幸せなことか。
   気分よく昼食を終え、15時目掛けてえんとつシアターへ。2階の控え室に行き、先に来ていた劇団員たちと合流する。着くやいなや、あかりんから紙をわたされ本番前の転換の際に読み上げられるアンケートを書く。周りからやいのやいの言われながら、Qの奢りのドーナツを頬張り書いたのはいいのだがこれが思わぬ結果をよんだ。劇団のアピールポイントという設問にたいしては(いつも回答に悩む)「純度100%のゆとり世代」と書き、新潟古町といえばには「ニワトリカフェのラテアート」について書いた。そして、その後のBブロックのゲネプロで問題は判明した。私事。の前の2番手であるアンカーワークスさん「さまよいスピリッツ」の劇中、私とは一回り以上年上であろう羨ましい渋さのある面接官が台詞で「ゆとり、マジうぜえ。何がラテアートかわいいだ」と言ったのだ!私は勿論、私事。の面々は笑いを堪えきれない。流石、杉谷といったところ。私は何かに愛されている。
   さて時間が少し飛び、本番直前。オペの私とはるちゃん、役者たちで2階の控え室から地下へ降り、ロビーで待機する。ちょうど有限立法運動さんのエンディングが聞こえ、アンカーワークスさんへとつながる。そしてその劇中、要所要所の笑いどころで聞こえるザキシマの声。独りだけ声が大きく目立って聞こえる。その笑い声に私たちは笑いをこらえるのに必死だった。
   あー、なんか色々ありすぎて長くなってきた。どう考えても序盤の焼きそばの下りとかいらんだろ。しかし、あんまり長すぎるのも考えものだ。とりあえずその後は、本番を終えて講評を聞いて結果は負けすごすごと帰宅し、家でスミノフアイスを飲んで寝た。最後に一言言わせてもらうが、最近スミノフアイスに付いてくる色の変わる固形物だが、入れない方が個人的には美味しいぞ。