01 April 四月一日 ○アハハ、ウソの日である。ウソの日だからといって、ウソを吐くわけではないぞ。しかし、ウソにまつわる話をしようではないか。○私事。次回公演「怪問畸答―何ンデモ無ヒ―」は、白鷹秀麿(演、渡辺ヒロユキ)のもとに姫草ユリ子(演、本間広子)が自殺したという手紙が届くところから始まる。手紙の送り主はこの物語の主人公、臼杵利平(演、栁沼佑樹)だ。臼杵はユリ子について多くを語る。ユリ子との出会いから、他愛もない日常、そして自殺に至るまでの道筋を、実に丹念に語るのだ。彼は彼自身を偽ることなく、澄み切った心情を吐露するのだ。ウン、これは本当だぞ。○彼はある意味で確かな真実を語る。しかし、私はこの芝居にウソを混ぜ込ませた。演劇の虚構性という問題ではないぞ。もっと単純でもっと意地悪なウソを、観に来てくれるあなたのために吐いたのだ。この芝居を、あなたがもっと楽しめるように。アハアハ。○イヤ、ウソを吐いたと言って、全てを放り投げる訳では無いぞ。これから本番までの間、数回に渡って、そのウソが一体ナンであるかをあなたが解き明かすには十分な鍵をお伝えしていこうと思うのだ。モチロン、それらを読まなくてもさしたる問題は無い。あくまでオマケな存在だ。是非楽しんでもらいたい。○ウソと何度も繰り返しているが、ある一点について疑うことなく信じてよい。〝臼杵は「姫草ユリ子の自殺」について語る。″この事実を私は覆すことも、裏切ることもしない。これは紛れもない事実だ。○サア、次の投稿は近いうちに来る。その日付も重要な鍵のひとつだ。では、また次回。サヨナラ。 PR