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03 May

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16 March

三月十五日

▼昨日今日と連日での稽古だった。2月末に予定されていた脚本の〆切を押すに押して、先日の火曜日にようやく脱稿した。劇団員にデータを送りつつ、自分でも印刷をして昨日の稽古を迎えた。キャストも揃い、脚本も完成し、全てが整った状態で初の本読みをすることができた。役者にとってもほぼ初見での本読みになるので、なかなか思ったようにはいかないまでも初日としては十分な感触だった。この脚本で目指すべきところを話しながら、今日の稽古につながった。
▼そして今日の稽古の話である。人が集まる前の自由な時間に、私とひとりの劇団員とで今回の脚本についての感想を言いあった。出来の良し悪しはともかく、好きな話であると言っていた。また、これまでの杉谷脚本の中で一番ハッピーエンドなのではないかという話もあった。もちろん一般的なハッピーエンドではないのだろうけど、私も同意見である。この登場人物たちにとっては一番の終わり方をさせてあげられたのだと思う。そういう話をしながら役者たちが集まってくる。体をほぐしたり、声を出して、ちょっとしたシアターゲームをしたりもした。
▼この日、私事。の稽古の他に、みっくすじゅ~す倶楽部さんの第16回公演の顔合わせもあった。私も一応脚本を提供した身として、自劇団の稽古を抜け出して顔を出しに行った。都合によりキャスト全員ではなかったようだが、一言二言ほど挨拶をして自分の稽古に戻る。
▼自劇団の稽古に戻って、今日はシーンを区切って本読みをした。前日の方向性をより掘り下げる形で、演出のすぎたにと役者たちでイメージを共有しあった。それぞれのキャラクターにどんな性質を持っているかなども話した。序盤の稽古としては順調のように思う。
▼稽古を終えて、家に戻る。やっと脚本を書くことから解放されたので、帰宅後の時間に余裕が生まれた。しかし、今週末には公演情報の詳細を告知する予定なので、その準備に取り掛かる。このブログでも公開できるように公演情報の記事も書いて保存をした。それから一息ついて、グラス一杯のお酒を用意してこの日記を書き始めた。書き始めたころに比べて、今はほろ酔いである。実に気持ちがいい。内容も実に日記らしい内容になって満足しているので、ここら辺でお終いにして、残っているお酒を楽しむことにしよう。それでは、また。
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08 March

三月八日

▼仕事を終え、twitterのタイムラインに「ブログを書いたよ」っていうのをいくつも見た。私も日々書きたいなと思いつつ、現実は月平均1記事と悲惨な有様である。なので、そのタイムラインに触発されて今日のこの日記があるのだ。
▼提供脚本はつつがなく終わったのだけれど、実は自劇団の脚本が終わっていない。〆切もとうに過ぎていて待ってもらっている。今回、やぎぬまが稽古の大まかなスケジュールを決めてくれているのだけれど、「遅れるのはいいけど、役者の台本を離す期限はかえねえからな?」と言われている。私が押せば押すほど、役者にも迷惑がかかる。自分のせいだと重々承知で言うが、やぎぬまは鬼だ。
▼今回の公演に向けて、このブログで書きたいことがいくつかある。もちろん、このブログに書いてあることを読まなくても、舞台は舞台で完結されている。このブログに書くのは、一歩深いところまで作品を楽しむための補助線だと思ってくれると嬉しい。特に今回の作品は、「菊花の約」(上田秋成『雨月物語』より)という作品を現代という時代設定で翻案しているので、「菊花の約」についての知識があるのと無いのではまた感じるとところも変わるであろうと思うのだ。しかし、いくら現代語訳があるとはいえ『雨月物語』は江戸時代の作品だ。私事。の公演を観る前に自力で調べる人はいないと思うので、脚本が終わってからになるがここで紹介できればなと思う。
▼そうそう。きっと来週末あたりにはキャストも含めた公演情報の詳細が明らかになると思う。あと、今月中旬には公演チラシが完成する。まずはそこを楽しみに待っていてほしい。
▼余談だが、新潟県で『雨月物語』関連のイベントがいくつかあるそうだ。チラシを確保するのを忘れたので紹介はできないが、どれも「菊花の約」を取り上げないので安心はしているが、ちょっとばかり驚いているのが本音だ。
25 February

二月二十五日

▼前回の第9回公演から半年近くが経った。そして、私たちは第10回公演について話す時が来たと感じている。今日からおよそ4ヶ月後の6月29日(金)から7月1日(日)までの3日間、劇団私事。の第10回公演を行うことが決まった。それでは、さっそく公開しよう。


私事ではありますが、十戒振り切る我侭と、第十回の指切り公演。

「雨を聴いて眠る」

作・演出 杉谷拓馬
原拠:上田秋成『雨月物語』より「菊花の約」

禍福あざなう十日の菊でも、ひとり、ゆび切り、雨を聴いて眠る。


▼原拠という表記について、いろいろと説明したいのだけれど、それはまた次回で。稽古も来月から本格的に開始する。今回は新しいことが連続していて、私も楽しみにしている。毎度好評を頂いているチラシなども鋭意製作中で、3月中の完成を目指している。これから4ヶ月、様々な角度から見所をお伝えしていきたいので、どうぞお付き合いいただけると嬉しい。

▼余談だが、私たちが第10回公演を行う前週に、みっくすじゅ~す倶楽部さんの「第16回公演『Can GirL』」が6月20日(水)〜24日(日)に催される。この公演の脚本が、このブログで提供脚本と言っていたものになる。つまり、2週に渡って杉谷拓馬の新作脚本が楽しめることになるのだ。そして、私事。の脚本はとことん"私事。らしい物語"を、みっくすじゅ〜す倶楽部さんでは"絶対に私事。ではみられない物語"を書いた。私事。だけでは垣間見ることのできない脚本家杉谷の振れ幅をどうか楽しんでほしい。