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24 November

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29 May

五月二十九日

▼今日は劇団私事。と同じく、新潟市で活動するY2工房さんの稽古場にお邪魔してきた。というのも、ただただ遊びにいったのではなく、これには前段がある。数か月前のことだが、私事。の公演を企画している段階で、創作表現集団D-Soulさんと僕が脚本を提供したみっくすじゅ~す倶楽部さん含め、万代市民会館で日々稽古に励んでいる4団体の公演が6月中に重なってしまった。なので、少しでもより多くの人に観に来てもらうキッカケ作りとして協力できないかと言う話になり、互いの稽古場に遊びに行って宣伝をしようということになったのだ。そして、その4団体で先頭打者となるY2工房さんの公演『嘘で本当の友情と3人の悪』が来週末(6月9日~10日)に迫っているので、こうして私事。のすぎたにのブログを読んでくれる方に、少しでもY2工房さんの公演に足を運ぶ一助となれるようブログをしたためるのである。また、きっとtwitterなどからY2工房さんのファンの方がここにたどり着く可能性もあるので、そういう方はこの日記が面白いと思ったなら是非、今月末の劇団私事。の公演も観に来てほしい。前置きが長くなったが、それでは始めよう。
▼私はY2工房さんのお芝居は観たことがあるが、稽古場にお邪魔するのは初めてだった。私事。のやぎぬまが過去に客演したり、代表の樋口さんには何かと気を遣って頂いているので、ご縁はもともとあったのだが、こうして稽古場に入るのはいささか緊張した。しかし、その緊張をよそにY2工房のみなさまは温かく迎え入れて下さり、恐縮しながら邪魔にならないよう壁際に腰かけた。稽古をつけているシーンはどう見てもクライマックス付近で、役者の方たちからも気合と熱が伝わってくる。
▼当たり前のことを書いて申し訳ないのだけれど、自分の演出とは全然違うんだなと驚いた。私はそもそも他所の稽古現場に行かないので、実際に見て初めて気付く。これも当たり前のことなのかもしれないが、まず、舞台が広い。今回のY2工房さんの公演場所は万代市民会館の多目的ホールなので、当然の結果なのだけれど、私はいわゆる小劇場でしかお芝居を作ってこなかったので、ホールに適した演出の付け方がまるで分からない。役者の動きや、演出の樋口さんのダメ出しを聞いていて「ああ、これがホール芝居かあ」と、ただただ感心していた。すごい。視線の動かし方や見せ方も私とは違う発想で、演出の樋口さんとの価値観の違いを静かに楽しんでいた。自分がホールで芝居を作るときは是非参考にさせてもらおう。
▼ダメ出しの仕方も私とは対照的で面白い。樋口さんは自ら舞台上に入っていって実演を交えながら役者たちに指示したり、一緒にアイデアをもんだりしていた。時折わいわいとした空気を交えながらクリエイティブな議論を交わしていく。私は基本的には座ったまま動かない演出家なので、樋口さんが輝かしく見える。コミュニケーションの量も豊富で、演出と役者の間にしっかりとした繋がりが見えた。羨ましい。
▼私は1時間弱ほどお邪魔させてもらったのだけれど、私がいた間はおそらくクライマックス付近のシーンの稽古で、非常に緊迫感に包まれていた。樋口さんは何度も「もっと遊ぼう」と言って、演技に遊び心を加えようとしていたのだけど、その加わる遊び心でさらに緊迫感が増していっていた。それほど長くないシーンのはずなのだけれど、樋口さんがダメ出しのために芝居を止めるたび、役者の方たちは息が切れている。樋口さんも「水とか飲む?」と気を配っていたのだけれど、「やれます」と返ってきて稽古は続いていく。本番まで2週間弱、身も心も追い込んで、自分の演技をよりよくしようという熱が伝わってきた。ここからもっと魅力的な仕上がりになるに違いない。
▼気が付けばなかなかの長文になってしまった。いかがだっただろうか。宣伝のものとしては、かなり異質な仕上がりになってしまったと思うのだけれど、すぎたにはこういうやつなんで許してください。すぎたに目線で見えた稽古の様子を丹念に書いたので、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
▼Y2工房さんの公演情報は下にtwitterの埋め込みを入れておいたので、そちらから確認してくだされば幸いです。あと、ここまで飽きずに読んでくれたY2工房のファンの方がいましたら、ついでに私事。の公演情報(コチラ)を見ていってくれるととても嬉しいです。お願いします。

Y2工房の樋口さんと2ショットを撮っていただきました!
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